トレーダーruka先週は本当にすごい週でしたね。
FOMC・日銀・GDP・PCE・ECB・BOEと、主要イベントが怒涛のように続いた上に、4月30日の夜、政府・日銀が為替介入を実施しました。
ドル円は160円73銭という年初来高値を更新した直後、三村財務官の「最後の退避勧告だ」という強烈な口先介入から実弾が入り、わずか5時間で155円台半ばまで約5円急落。 規模は5兆円程度と市場では見られています。
5/1の東京市場では157円台まで戻す場面もありましたが、夕方には再び155円台へ急騰する局面もあり、追加介入への警戒が続いています。
介入によって「160円を超えた瞬間が狩られる」という意識が市場に残った状態で、今週に突入。 今週末にはNFP(非農業部門雇用者数)という超重要指標が控えており、ドル円の次の大きな動きがそこで決まる可能性があります。
日本は月〜水が連休中なので、薄い板の中での動きに引き続き注意です。
🗓 5/4(月)
🇯🇵 日本・🇬🇧 英国・🇨🇳 中国 休場
16:50 仏 製造業PMI改定値
17:00 ユーロ圏 製造業PMI改定値
23:00 米 3月製造業新規受注
3か国が同時に休場で流動性は薄め。 先週末の介入ショック後の余韻が残っており、追加介入への警戒から円売り仕掛けも入りにくい地合いです。 改定値のPMIはサプライズになりにくいですが、欧州の数字次第でユーロが先行して動く可能性も。
無理に入るより、火曜以降に備えてチャート整理に使うのがいい日かもしれません。
🗓 5/5(火)
🇯🇵 日本・🇨🇳 中国 休場
13:30 🇦🇺 RBA 政策金利発表(予想 4.35% 前回 4.10%)
23:00 🇺🇸 ISM非製造業景況指数(予想 53.7)
23:00 🇺🇸 JOLTS求人件数(予想 685.0万件)
23:00 🇺🇸 新築住宅販売件数(予想 66.0万件)
前半の目玉はRBA。 前回4.10%からいきなり0.25%の利上げが予想されており、決定なら豪ドル買いが走りやすい局面です。 ただし世界的に中央銀行が動きにくい環境の中での利上げなので、声明文のトーンで「これ以上は慎重」というメッセージが出た場合は出尽くし売りにも注意。
夜のISMは先週の製造業(49.2と失望)に続いて、サービス業が踏みとどまれるかの確認。
ここが50を割り込んでくるとドル売りが加速しかねません。
🗓 5/6(水)
🇯🇵 日本 休場
17:00 🇪🇺 ユーロ圏 サービスPMI改定値(予想 47.4)
18:00 🇪🇺 ユーロ圏 PPI前月比(予想 +3.3% 前回 −0.7%)
21:15 🇺🇸 ADP雇用統計(予想 10.9万人 前回 6.2万人)
金曜NFP前の最重要先行指標の日。 前回のADPは6.2万人という弱い数字でしたが、今回は10.9万人への回復が予想されています。
もし再び失望値が出れば、金曜NFPへの警戒が一段と高まりドル売りが続く展開に。
ユーロ圏PPIは前月比予想+3.3%(前回−0.7%)と急加速。 原油高の影響がユーロ圏にも波及しており、ECBが追加利下げしにくくなる材料です。 ユーロは底堅い動きになるか注目。
🗓 5/7(木)
08:50 🇯🇵 日銀 金融政策決定会合 議事要旨(4/28分)
21:30 🇺🇸 新規失業保険申請件数(予想 20.5万件)
21:30 🇺🇸 1Q 非農業部門労働生産性・速報値(予想 +1.2%)
28:00 🇲🇽 メキシコ中銀 政策金利(予想 6.50% 前回 6.75%)
朝の日銀議事要旨に注目。 先週は3人の審議委員が反対票を投じるという異例の結果でしたが、それぞれがどういう論拠で利上げを主張したのかが明らかになります。 タカ派の温度感が強ければ7月利上げ観測が高まり、円買いの材料になり得ます。
また介入直後の議事要旨という点で、介入との関連をどう市場が読むかも注目ポイントです。
夜の失業保険申請件数は先週のサイクル最低(18.9万件)からの反動増(20.5万件予想)に注目。 前週が強かっただけに、ここが崩れると金曜NFPへの期待が下がります。
🗓 5/8(金)
08:30 🇯🇵 3月毎月勤労統計・現金給与総額(予想 +3.2%)
21:30 🇺🇸 NFP 非農業部門雇用者数(予想 6.0万人 前回 17.8万人)
21:30 🇺🇸 4月失業率(予想 4.3%)
21:30 🇺🇸 平均時給・前年比(予想 +3.8% 前回 +3.5%)
23:00 🇺🇸 ミシガン大学消費者態度指数・速報値(予想 49.4)
今週最大、そして今月最大のイベント。
前回17.8万人から今回は6.0万人への大幅鈍化が予想されています。 もし達成(またはさらに下振れ)した場合、FRBの利下げ前倒し観測が浮上してドル売り→介入後の円高がさらに加速するシナリオも視野に入ります。
ただし同時発表の平均時給が前年比+3.8%(前回+3.5%)と加速予想。 「雇用は弱い、でも賃金は上がっている」というスタグフレーション的な数字になれば、FRBは動けずドル円の方向感は出にくくなります。
介入後で157〜158円台での推移が続いているとすれば、NFPでドル売りが出ても介入効果で下値が支えられるのか、あるいは再介入警戒が外れて円安に戻るのか。
どちらに転んでもボラが大きい展開になりそうです。
■ 筆者のまとめ
先週の為替介入で、相場の構造が一変しました。
160円台をターゲットにした投機的な円売りに対して、政府・日銀が5兆円規模の実弾で応戦。 一時155円台まで急落させた効果は大きいですが、中東情勢と原油高という根本原因が変わっていない以上、時間の問題でまた円売り圧力がかかってくる可能性があります。
今週のポイントは3つ。
- 介入後の水準(155〜158円台)を維持できるか
- NFPが「雇用悪化+賃金上昇」のスタグフレーション型になるか
- 日銀議事要旨がタカ派的でFRBとの対比が強まるか
連続介入への警戒が続く中、無理に逆張りするよりもブレイクを待って乗る姿勢が今週は正解かもしれません。
ボラが大きい局面は大きなチャンスでもありますが、ロット管理だけは絶対に崩さないようにしましょう。
参考リンク
Reuters|中東情勢と原油供給リスク
→ https://www.reuters.com/markets/commodities/
Bloomberg|ドル円と介入動向
→ https://www.bloomberg.com/markets/currencies
CNBC|NFP・雇用統計の速報
→ https://www.cnbc.com/markets/










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