ここ数年、世界の死者数は増加傾向にあります。
コロナの影響も大きかったですが、その後も「人口の減少」を感じるニュースは後を絶ちません。
では本当に世界人口は減っているのでしょうか?
実は、世界全体ではまだ増加が続いており、特にアフリカやアジアの国々が牽引しています。
一方、日本のように死者数と出生率のバランスが崩れている国もあります。
今回は、こうした人口の現状を表やランキング形式で整理してみました。
🌍 世界人口と死亡者数の比率(2014〜2025)
年 | 世界人口(推定) | 死亡者数(推定) | 人口に占める死亡割合 |
---|---|---|---|
2014年 | 約 73.1億人 | 約 55,218,000 人 | 約 0.75% |
2015年 | 約 73.8億人 | 約 55,893,000 人 | 約 0.76% |
2016年 | 約 74.5億人 | 約 56,201,000 人 | 約 0.75% |
2017年 | 約 75.3億人 | 約 56,966,000 人 | 約 0.76% |
2018年 | 約 76.1億人 | 約 57,352,000 人 | 約 0.75% |
2019年 | 約 76.9億人 | 約 57,939,000 人 | 約 0.75% |
2020年 | 約 77.7億人 | 約 63,174,000 人 | 約 0.81% |
2021年 | 約 78.5億人 | 約 69,248,000 人 | 約 0.88% |
2022年 | 約 79.3億人 | 約 65,810,000 人 | 約 0.83% |
2023年 | 約 81.2億人 | 約 61,619,000 人 | 約 0.76% |
2024年 | 約 81.9億人 | 約 62,200,000 人 | 約 0.76% |
2025年 | 約 82.3億人 | 約 63,136,000 人 | 約 0.77% |

📌 ポイント解説
平常時(2014〜2019年):死亡割合は 0.75%前後 で安定。
コロナ禍(2020〜2021年):死亡割合が 0.8〜0.9% まで急上昇。
直近(2022〜2025年):再び 0.76〜0.77% に戻りつつある。
人口は増加中 のため、死亡者数も「比率は安定」していても 実数では増加傾向。
📊 なぜ人口の割合(%)はあまり変わらないのか?
- 人口が常に増えているから
- 毎年7,000万人前後の人が亡くなっても、同時に 約1億人前後が新しく生まれている ため、
相対的な割合は 0.7〜0.9%程度で安定して見えます。
- 毎年7,000万人前後の人が亡くなっても、同時に 約1億人前後が新しく生まれている ため、
- 「実数」と「割合」の違い
- 実数で見ると、2020〜2021年のパンデミック時に 年間死亡者が約1,200万人以上増加 しました。
- でも人口が80億人規模なので、比率にすると 0.1〜0.2ポイント上がる程度 にしか見えません。
- 人口構造の変化(高齢化)
- 医療の発達で平均寿命は延びていますが、世界的に高齢者の割合が増えているため、
「死亡率は横ばいでも、死者数はじわじわ増えている」現象が起きています。
- 医療の発達で平均寿命は延びていますが、世界的に高齢者の割合が増えているため、



🌍 例えると…
「クラスに40人いて毎年1人が亡くなる → 死亡率2.5%」
これが「クラスが50人に増えて、1.2人が亡くなる → 死亡率2.4%」
人数は増えても、割合で見ると大きな変化に見えない、というイメージです。
世界で人口が減っている国ランキング(2025年版)
📉 人口減少率ランキング(直近の変化ベース)
- セント・マーチン:-4.92%
- シンガポール:-4.17%
- クック諸島:-3.47%
- ギリシャ:-1.7%
📉 将来予測で特に減少が深刻な国(2024〜2050年)
- ブルガリア:-20〜22.5%(2050年までに)
- リトアニア:-20〜22.1%
- ラトビア:-21.6%
- ウクライナ:深刻な減少(戦争影響含む)
- セルビア:マイナス成長継続見込み
- ローマニア:出生率低下+移民減少
- イタリア:少子高齢化による減少
📉 過去10年で大きく減った国(実数ベース)
- 日本:-400万人
- イタリア:-100万人
- ベネズエラ:-80万人
- ブルガリア:-76万人



ここに悲しいけど日本が入ってくるよ、、、
国力にも関わってくるから人口減は深刻な問題だよ
人口が増えている国ランキング(2024〜2025年時点)
上昇率(年率)ランキング(CIA World Factbookより)
ランク | 国名 | 年間増加率(推定・2024年) |
---|---|---|
1 | 南スーダン(South Sudan) | 約 4.65% |
2 | ニジェール(Niger) | 約 3.66% |
3 | アンゴラ(Angola) | 約 3.33% |
4 | ベナン(Benin) | 約 3.29% |
5 | 赤道ギニア(Equatorial Guinea) | 約 3.23% |
6 | ウガンダ(Uganda) | 約 3.18% |
7 | コンゴ民主共和国(DRC) | 約 3.11% |
8 | チャド(Chad) | 約 3.01% |
9 | マリ(Mali) | 約 2.90% |
10 | ザンビア(Zambia) | 約 2.83% |
自然増加数ランキング(Global Relocateより)
自然増加数とは:出生数から死亡数を引いたもので、その国で実際に何人増えたのかを示す指標です。
※増加率と違う点:割合ではなく「人数そのもの」での増減を表すため、人口規模が大きい国ほど順位が上がりやすくなります。(出生-死亡による純増加人数)
ランク | 国名 | 自然増加数(約・人) |
---|---|---|
1 | バングラデシュ(Bangladesh) | 約 2,600,000人 |
2 | インドネシア(Indonesia) | 約 2,400,000人 |
3 | タンザニア(Tanzania) | 約 2,000,000人 |
4 | エジプト(Egypt) | 約 1,800,000人 |
5 | ウガンダ(Uganda) | 約 1,500,000人 |
6 | スーダン(Sudan) | 約 1,400,000人 |
7 | メキシコ(Mexico) | 約 1,200,000人 |
8 | アフガニスタン(Afghanistan) | 約 1,200,000人 |
9 | イエメン(Yemen) | 約 1,200,000人 |
10 | アンゴラ(Angola) | 約 1,100,000人 |



✨ 補足ポイント
アフリカ諸国 → 増加率がとても高い(人口が倍増するスピードが早い)。ただし人口規模が小さい国では、実際の増加人数は数十万〜数百万人にとどまる。
アジアの大国(インドネシア・バングラデシュなど) → 増加率は低めでも、もともとの人口母数が大きいため、実数で見ると世界最大級の増加。
世界人口ランキング:増えている国・減っている国
📈 人口が増えている国
世界で最も人口が増えているのは、アフリカ諸国です。南スーダンやニジェールでは出生率が高く、年間増加率は 3〜4%以上 に達しています。
また、バングラデシュやインドネシアのように、出生数が死亡数を大きく上回っている国も絶対数で見れば大きな増加を示しています。
📉 人口が減っている国
一方で、日本、イタリア、ブルガリア、リトアニアなどは 人口減少ランキングの常連 です。
特に日本では「死亡数が出生数の約2倍」という深刻な少子高齢化が進行しており、毎年数十万人単位で人口が減っています。
ヨーロッパ東欧諸国でも移民流出や低出生率が重なり、国全体の縮小が止まりません。
このように、「増える国」と「減る国」の二極化がはっきりと出始めています。
日本はどう?:ここ10年の出生数と死亡数の推移(2014–2023年)
年度 | 出生数(人) | 死亡数(人) | 自然減(人) |
---|---|---|---|
2014年 | 約 1,003,600 | 約 1,273,000 | ‒269,400 |
2015年 | 約 1,005,700 | 約 1,290,500 | ‒284,800 |
2016年 | 約 977,200 | 約 1,308,200 | ‒330,900 |
2017年 | 約 946,100 | 約 1,340,600 | ‒394,500 |
2018年 | 約 918,400 | 約 1,362,500 | ‒444,100 |
2019年 | 約 865,200 | 約 1,381,000 | ‒515,800 |
2020年 | 約 840,800 | 約 1,372,800 | ‒532,000 |
2021年 | 約 811,600 | 約 1,452,300 | ‒640,700 |
2022年 | 約 770,800 | 約 1,568,000 | ‒797,200 |
2023年 | 約 727,300 | 約 1,595,000 | ‒867,700 |
2024年出生数は推定値、保健省発表によると686,061人で、過去最低を記録しました。
※ 2024年分はまだ「速報値」のみなので、確定値は2年後に公表予定です。
筆者の考えまとめ✍️
ここ10年、日本は出生数が右肩下がりに減り続け、2024年には 68万人台 と過去最低を記録しました。
一方、死亡数は150万人前後で高止まり。
結果として 毎年80万人規模の人口が消えていく国 になってしまっています。
これは単なる数字の話ではありません。
未来の労働力=国の経済を支える基盤そのもの が、急速に失われているということです。
働き手がいなければ産業は衰え、社会保障は崩れ、地方は“消滅”へと向かいます。



人口動態は、未来の経済力と国力を映す“赤信号”です。
この流れを放置すれば、日本は「豊かな国」から「縮む国」、そして「消えゆく国」へと転落しかねません。




コメント