銀行口座に預けるだけでお金が増える衝撃
シンガポールに渡り、銀行口座を開設して現地で働き始めた私は、すぐに驚きを覚えました。それは、
**「預けているだけでお金が増える」**
という事実です。日本の銀行では、1年間預けても利息は1円や2円程度。
でもシンガポールでは、毎月数百円の利息がつくことも珍しくありませんでした。
「銀行にお金を預けるだけで増える」ということが、当時の私には新鮮で、「もっとお金を預けたい」と素直に思ったのを覚えています。
同時に、なぜ国によってこんなにも差があるのかという疑問が湧きました。
この小さな驚きが、金融や経済の仕組みに興味を持ち始めるきっかけになったのです。
海外で知った“お金のリアル”と刺激的な出会い
さらに、海外での生活は私にもう一つの衝撃を与えました。
お金の価値は毎日変動している
当時のレートは1ドル=82〜85円。
同世代の日本人が『今日はレートがいいから両替しよう』と話すのを聞いて、とても新鮮に感じました。
ここから為替レートを肌で感じる日々が始まります。
日本では、給料や税金の仕組みにすら無頓着な人が多い。
でも海外では、同世代が数字を意識して日々の行動を決めている。
そんな人たちと過ごす時間は、とても刺激的でした。
「どうにかして人生を切り開こう」「自分の力でやってみよう」と考える同世代に囲まれ、私はワクワクしていました。
「自分も何かできるかもしれない」――そう思えた瞬間が何度もあったのです。

尊敬するトレーダーとの出会い
そんな中、海外で再会した尊敬できる知人がいました。
その方はトレーダーとして生活をしていて、日常的に投資や資産運用の話をしていました。
ある時、その人と話していてビットコインの話題になりました。
私は正直にこう答えたのを覚えています。
「仮想通貨って、儲かったら税金や確定申告がややこしいってYouTubeで見たんです。日本に帰ったら申告とかごちゃごちゃになりそうで怖いんですよね。」
すると、その方は「白色申告」「青色申告」といった税制の話をすらすらとしてくれました。
当時の私は、その言葉すら知りませんでした。
「そんなのも知らないの?」
と言われた瞬間、恥ずかしさと悔しさでいっぱいになりましたが、それが良い意味で私の視野を広げてくれました。
そこから私は、自分で調べ始めました。
- 白色申告/青色申告の違い
- 払いすぎた税金が還付される仕組み
- 医療費控除など、自分で申請すれば戻ってくる制度
会社員の時は無条件で取られていた税金も、知識を持てば「戻ってくるものがある」という事実を初めて知ったのです。
「知らないと損する社会なんだ」
私にとってこのなにげない会話が転期となりました。
無知は社会から搾取される
自分の身銭を減らしたくなければ賢くなるしか道はありません。
私はその日から寝るギリギリまで勉強し、朝起きてまた調べてインプットして、怒涛の学びの日々をスタートさせました。
人は深く後悔しなければ、現状を変えようとしない
なぜならば、人は変化を嫌う生き物だからです。
私は今までの自分の人生を深く後悔しました。
たくさんの自分の大切な限りある時間を無駄にしてきたから。
無駄なんてないと今なら思えますが、時間が有限だなんて意識もしていなかった。
限りある人生の時間なのに、もったいない過ごし方をしてしまった自分に猛省しました。
今回のまとめと次回のお話
知らないということは、それだけで社会から搾取されるということ。
税金の仕組みやお金の流れを知らなければ、自分の時間やお金を守ることはできない――そう痛感しました。
こうして私は、税金や資産形成に興味を持ち、ビットコインなど新しい資産の世界にも惹かれていきました。
次回は、コロナショックの時期に慌てて仮想通貨を売った体験や、当時の価格感、なぜそのタイミングで投資家になる決意をしたのかについてお話します。
よければ、女性のための資産形成 #1 私が“お金と人生”を真剣に考え始めたきっかけもぜひお読みください。
読んでくれた方のなにかのきっかけになると嬉しいです。

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