【今週の米経済指標まとめ】雇用・インフレは減速へ|市場は次の局面を探る

【今週の米経済指標まとめ】 アメリカの今の雇用と物価
目次

今週のマーケット環境

今週の米国市場は、

  • 雇用指標の鈍化
  • インフレ指標の下振れ
  • 要人発言による金融政策の方向性示唆

が重なり、**「強気にも弱気にもなりきれない相場」**となりました。

本記事では、今週発表された米国の主要経済指標(予想・結果・修正)を整理し、市場が何をどう見ているのかをまとめます。


トレーダーruka

今週は指標ラッシュです。予想と結果をまとめてアメリカの経済の方向性を一緒に見ていきましょう。

2025年10月分の米雇用統計(今回の発表で「遅れて」一部公表)

今回(12/16発表の11月雇用統計)では、政府閉鎖の影響で公表が遅れていた10月分の結果の一部が合わせて公表されています。 JETRO

非農業部門雇用者数(NFP)

  • 10月:10万5,000人減(-10.5万人) JETRO
  • (参考)11月:6万4,000人増(+6.4万人) JETRO

過去月の修正(同じ発表内)

  • 8月:4,000人減 → 2万6,000人減(下方改定) JETRO
  • 9月:11万9,000人増 → 10万8,000人増(下方改定) JETRO

🇺🇸 米11月分 雇用統計

発表:(日本時間)2025年12月16日の22:30

非農業部門雇用者数(NFP)

  • 予想:+5.0万人
  • 結果:+6.4万人

👉 予想を上回ったものの、増加ペースは限定的


失業率

  • 予想:4.5%
  • 結果:4.6%

👉 失業率はやや上昇


平均時給(前年比)

  • 予想:3.6%
  • 結果:3.5%

👉 賃金の伸びは鈍化


雇用統計の評価

雇用者数は増加したものの、

  • 失業率の上昇
  • 賃金の伸び鈍化

から、
労働市場の引き締まりは緩みつつある
との見方が市場では優勢です。


🇺🇸 米11月分 消費者物価指数(CPI)

CPI(前年同月比)★★★

  • 予想:3.1%
  • 結果:2.7%

👉 予想を大きく下回り、インフレ鈍化が明確に


CPIコア指数(前年同月比)★★★

  • 予想:3.0%
  • 結果:2.6%

👉 コアインフレも鈍化


CPIの評価

  • インフレ圧力は明確に後退
  • FRBの追加利上げ観測は後退

「高金利を長く維持する必要性」が弱まりつつある
と受け止められました。


🇺🇸 米小売売上高(10月)

小売売上高(前月比)

  • 予想:+0.1%
  • 結果:±0.0%
  • 前回:+0.2%(修正後:+0.1%)

小売売上高(除・自動車、前月比)

  • 予想:+0.2%
  • 結果:+0.4%
  • 前回:+0.3%(修正後:+0.1%)

小売売上高の評価

  • ヘッドラインは横ばい
  • 中身(除自動車)は底堅い

👉 消費は減速と底堅さが同居
急激な景気後退はまだ見えない状況です。


🇺🇸 失業保険申請件数(週間)

新規失業保険申請件数

  • 予想:22.5万件
  • 結果:22.4万件
  • 前回:23.6万件(修正:23.7万件)

継続受給者数

  • 予想:193.0万人
  • 結果:189.7万人
  • 前回:183.8万人(修正:183.0万人)

失業保険の評価

  • 新規申請は落ち着き
  • 継続受給は高水準

👉 雇用の回復力は限定的


🇺🇸 要人発言(ベッセント氏)

  • 財政赤字は大幅削減の覚悟
  • 次期FRB議長候補は来年初めに発表
  • インフレは来年前半に大幅低下との見通し

👉 雇用・CPIが示す流れと整合的


今週の指標を総合すると

  • 雇用:悪化ではないが鈍化
  • インフレ:明確に低下
  • 消費:勢いは弱まるが崩れていない

市場は現在、

「引き締め終了後、次の局面を探るフェーズ」

に入っていると考えられます。


筆者のまとめ

今回の週は、米国の公共部門に関する政策とCPIをはじめとする主要経済指標が同じタイミングで発表される、非常に珍しい1週間となっています。

さらに年末が重なることで、ポジション整理が入りやすく、1か月の中でも特に値動きが荒れやすい局面だと感じています。

今週は米国の重要な経済指標が一通り出そろいましたが、全体を通して見ると、アメリカの経済状況はかなり厳しい内容です。

一方で日本では利上げ観測が出ていますが、これまでブログでも書いてきた通り、ドル円の動きは日本要因よりも「ドルという発券大国の流れ」に大きく左右される状況が続いています。

日本の利上げはタイミングとしても遅く、仮に実施されたとしても0.25%程度の小幅なものにとどまる可能性が高く、市場の反応は限定的になりやすいと考えています。

加えて、日本にGAFAMや半導体のような、世界的に評価される明確な産業や成長ストーリーが見えてこない限り、円の評価が大きく変わる局面は訪れにくい状況です。

そのため現時点では、金利差の影響もあり、為替は円安方向に向かいやすいと見ています。

ただし、米国経済の減速がどこまで進むのか、日本が今後どのような方向に向かうのかについては、引き続き慎重に見極める必要があります。

年末はスワップポイントが魅力的に見える局面でもありますが、それに左右されるのではなく、自分自身のシナリオをしっかり持って相場に向き合うことが重要な局面だと感じています。


参考リンク

BLS公式:米雇用統計(Employment Situation / 2025年11月分・12/16公表)
BLS公式:米CPI(Consumer Price Index / 2025年11月分・12/18公表)
JETRO:11月米雇用統計(政府閉鎖の影響含む解説)
【今週の米経済指標まとめ】 アメリカの今の雇用と物価

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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
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