NFP雇用統計が予想を大幅下回り 米国経済は減速・リセッション入りか?

昨夜のNFP雇用統計がやばすぎた!!アメリカ経済は悪化してる?!

昨日は大注目の米雇用統計(NFP)の発表でしたね。

皆さんはどんなポジションで相場に挑んだでしょうか。私は「米国はリセッション入りする」と考えてドル売りを構えていましたが、改めて指標ギャンブルのリスクを痛感しました。

この記事では、昨日の結果と市場の反応を振り返りながら、今後のアメリカ経済について整理していきたいと思います。

目次

昨日の雇用統計の結果と市場の反応

  • 発表日:2025年9月5日 22:00
  • 雇用者数:+2.2万人(予想+7.5万人前後を大幅に下回る)
  • 失業率:4.2% → 4.3%

➡️ 米国の労働市場の減速懸念が強まる結果となりました。


失業率も 4.6% → 4.8%へ悪化これは市場に「米国経済が減速しているのでは?」という強い懸念を与えるものでした。


ドル円は一時 1.5円以上下落したものの、最終的には買い戻しが入り、ドルは再び強含み。


今年の雇用統計を振り返る(1月〜8月まとめ)

2025年に入ってからのNFPは、修正値を含めて「下方修正」が目立っています。

特に5月・6月は大幅な過剰修正が入り、7月は辛うじてプラス修正となったものの、全体の流れは「雇用の勢い鈍化」が明らかです。

  • 1月:+24.5万人
  • 2月:+19.8万人
  • 3月:+21.0万人
  • 4月:+15.7万人
  • 5月:+14.4万人 →実際は +1.9万人(▲12.5万人 下方修正)
  • 6月:+14.7万人 → 実際は+1.4万人(▲13.3万人 下方修正)
  • 7月:+7.3万人 → 実際は+7.9万人(+0.6万人 上方修正)
  • 8月:+2.2万人(今回速報)

➡️5月・6月で合計▲25.8万人の下方修正。今回の8月の悪化で「やはり米経済は減速局面入りか」という見方が強まっています。


若年層失業率「10.5%」が示す深刻な現実

今回の雇用統計で特に注目されたのが、16〜24歳の若年層失業率が10.5%に達したという事実です(BLS発表・FREDデータ)。

これはパンデミック期を除けば久しぶりに二桁へ乗せた水準であり、若者の10人に1人が仕事を持てないという深刻な状況を意味します。

さらに、7月も10.8%と前年より悪化しており(BLS非季節調整データ)、一時的なぶれではなく、構造的に悪化している兆候が見えてきます。


若年層の失業がもたらすリスク

若者が仕事に就けないことは、単なる「雇用の数字」だけの問題ではありません。長期的に次のような影響を及ぼします。

  • 消費の縮小:新しい生活を始める世代がお金を使えないと、住宅・教育・サービスなど幅広い分野の需要が減っていく。
  • 教育や格差の拡大:失業が続けば学び直しやスキル習得が難しくなり、将来の所得格差が広がる。
  • 社会不安の増大:不安定な若者が増えると社会の不満が高まり、治安や政治的な安定にも影響する。

アメリカ利下げ観測と市場の反応

現在、市場では 2025年内に合計0.75%(3回分)の利下げがほぼ織り込まれています


利下げ観測自体はサプライズではなく、むしろ「既定路線」として消化されています。

しかし、今回の雇用統計で浮き彫りになったのは 労働市場の弱さ です。


これが「景気減速」や「リセッション懸念」に直結し、以下の動きにつながりました。

  • 米株:下落 → 利下げ期待よりも景気悪化を懸念した売りが優勢に。
  • ゴールド:急騰 → 安全資産として買われ、利下げ以上に「不況回避の逃避先」として意識された。
  • ドル:一時売られたが再び買い戻し → 円が安全通貨として機能しづらい状況(政治不安や財政リスク)もあり、ドルが相対的に選好された。

筆者の考え✍️

今回の8月雇用統計は、もともと低い予想値をさらに大きく下回り、雇用の失速が現実味を帯びた内容でした。


発表前にはデータの正確性が揺らぐ場面もあり、「アメリカの雇用統計は信頼できるのか」という根本的な疑念すら浮かび上がっています。

1月に+24.5万人だった雇用増加数が、8月には+2.2万人まで落ち込むという急激な減速は、米経済の深刻な悪化を示唆するものです。


加えて、円が安全通貨として買われず、ドルやユーロに資金が流れる動きは、日本の通貨価値が弱まっている現状も浮き彫りにしました。

さらに若年層失業率が10.5%に達するなど、**「働ける世代が仕事を持てない」**という問題も無視できません。

これは単なる数字ではなく、将来の米経済そのものに影を落とす要因です。

私は、この流れがやがて スタグフレーションやリセッション へとつながっていくと考えています。今回の記事はその入口にすぎません。


👉 次回は「スタグフレーション・リセッション」をテーマに、さらに掘り下げて書いていきたいと思います。ぜひ続きも読んでください。


参考記事



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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
これからの時代、情報や選択肢があふれる中で、資産形成の第一歩を踏み出すためのヒントを届けたいと考えています。
多くの方が安心して未来を描けるよう、金融リテラシー向上の一助となるブログを目指しています。

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