石破首相の早期辞任・総裁選前倒しがもたらす為替への影響と見通し

総裁選前倒し?? 過去為替はどう動いたのか

7月の参院選で自民党が大敗を喫したにもかかわらず、石破総理は続投の姿勢を崩さず、政権を維持しています。

そうした中で浮上してきたのが、自民党総裁選の前倒しというニュースです。

もし実際に総裁選が早期に行われることになれば、政治の不透明感は一段と増し、為替市場や日本経済に少なからぬ影響を与える可能性があります。

では、過去の総裁選や首相交代の際にドル円相場はどのように動いたのか。

そして、今回のケースではどのようなシナリオが考えられるのか。

歴史と今の相場環境を重ね合わせながら考察していきます。


目次

現在の動きとニュースの整理

  • 自民党内で「総裁選前倒し」の声が高まる
     2025年8月31日、自民党の斎藤洋明財務副大臣(麻生派)がX(旧Twitter)で「総裁選前倒しを実施すべきだ」と発信し、「必要なら副大臣を辞任する」とまで明言しましたYouTube+7朝日新聞+7Bloomberg.com+7
     この発言は党内で一定の注目を集めており、現政局の不安定さを反映しています。
  • 2025年8月31日(日)午後、東京・首相官邸前で「石破総理、辞めろデモ」が、開催され、参加者は5000人規模に達したと報じられていますnewseveryday.jp+13x.com+13trend-sakidori.com+13

石破総理就任時、ドル円はどう動いたか

2024年の自民党総裁選で石破茂氏が新総裁に選出された直後、ドル円相場は急速に円高へと振れました。

具体的には、一時 142円台まで円高が進行し、市場では「石破ショック」とも呼ばれました。

市場が「石破氏の政策スタンスは円高寄り」と受け止めたため、円買いが優勢となったことが背景です。


歴代首相が辞任した時、為替はどう動いてきたか

過去を振り返ると、首相辞任や交代のニュースは、市場に「不透明感」として受け止められ、短期的には円高要因となるケースが目立ちます。ただし、その後の方向性は米国の金融政策や世界経済の流れに左右されやすいのが実情です。

  • 2007年 安倍首相辞任:突然の退陣発表を受け、安全資産として円が買われ、一時的に円高が進行。
  • 2020年 安倍首相辞任:体調不良による辞任表明で円高に振れたが、その後は米国金利上昇に従い円安基調へ。
  • 2021年 菅首相辞任表明:不人気による退陣発表で一時的に円高へ動いたが、次期総裁への期待で相場は安定化。
  • 2024年 岸田首相 総裁選不出馬表明:政局の不透明感から円買いが進み、ドル円は一時146円台まで円高に触れた。ただし円高は長続きせず、その後は米国要因に押し戻された。
  • 民主党政権(2009〜2012年)最後の野田佳彦首相:民主党政権下では株高期待から円安方向に働く場面もあったが、総理交代時は海外投資家が日本政治の混乱を嫌気し、一時的に円高に振れる傾向が見られた。

まとめると首相辞任は「円高の短期ショック」をもたらす一方で、数週間〜数カ月のスパンでは 米国の金利政策や世界的な投資資金の動き が主導する、というのが歴史的なパターンです。

トレーダーruka

結局のところアメリカの金融政策の方が投資家は意識しているね。


次期総理候補とドル円のシナリオ

次回総理の候補に上がってくるであろう候補者の簡易シナリオを考察してみます。

候補者為替の動向
河野太郎氏これまで「円は安すぎる」「日銀は利上げを検討すべき」といった発言をしており、市場では実際に円高方向に反応したケースもありました。こうしたスタンスから、もし次期総理に就任すれば、日銀の金融政策に一定の引き締め圧力がかかるとの見方が強まり、為替市場では円高方向に意識されやすいと考えられます。
高市早苗氏アベノミクス路線の継承を掲げており、金融緩和や財政出動に積極的な姿勢を示してきました。そのため、市場では「高市政権誕生=円安・ドル高要因」との見方が優勢です。総裁選で高市氏が有力と報じられると、為替市場では150円台シナリオが再浮上する可能性もあります。
小泉進次郎氏経済・金融政策に関する具体的な発信は少なく、市場では「中立的」と受け止められています。ただし、世代交代の象徴として海外投資家の期待を集めることになれば、短期的に円買い(円高)方向に反応する可能性もあります。大きな方向性を決める要因にはなりにくいものの、就任直後は期待先行で相場が動くことも想定されます。

海外勢・マーケットの視点 – 円売り都合とは?

  • 不透明な政治が円売り材料に
     政権交代や総裁選前倒しが不透明感を醸すと、安全資産としての円ではなく、むしろ「売られる」リスクにつながりやすい。特に短期では「円安」方向に振れる動きが出やすいと考えられます。
  • 米ドルの基軸通貨としての強さ
     世界的にはドル需要は依然として高く、政治混乱を背景にリスクオフのドル買い・円売りが進む可能性があります。

筆者の考え

今の世界を見渡すと、各国で政権交代や選挙が相次ぎ、去年から今年にかけては歴史的にも珍しいほど「リーダーの交代」が続いています。

日本でも、わずか1年足らずで首相が辞める・辞めないという状況が起きており、それだけ世界全体が動くスピードを増しているのだと感じます。

これからの時代は「透明性」が何よりも大事になるでしょう。

自民党の裏金問題のように、今までは曖昧に処理されていたことも、もはや見過ごされない世の中になりつつあります。

そうなれば、いずれ自民党そのものが弱体化し、改革の波が避けられないと私は考えています。

為替に目を向けると、円が本格的に買われるシナリオは簡単ではありません。

人口減少や経済の基盤の弱さを考えれば、「総理交代」という一つのイベントだけで持続的に円が強くなることは難しいでしょう。

むしろ、相場はイベントに反応して短期的に1円、2円、時にはそれ以上大きく動く可能性があります。

トレーダーruka

この局面で大きなポジションを持つのはリスクが高く、ロット管理を徹底するべきシーズンだと強く思います。


参考リンク



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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
これからの時代、情報や選択肢があふれる中で、資産形成の第一歩を踏み出すためのヒントを届けたいと考えています。
多くの方が安心して未来を描けるよう、金融リテラシー向上の一助となるブログを目指しています。

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