はじめに
「ジャクソンホールって、聞いたことあるけど何のこと?」という方向けに、経済ニュースでよく出てくるこのイベントの基礎を、やさしく解説します。毎年8月になると、ニュースやマーケットでよく耳にするのが「ジャクソンホール会議(シンポジウム)」。
実はこの会議、世界中の投資家や経済学者、そして政治家までもが注目する“金融イベント”のひとつ。

ジャクソンホールで語られる内容が世界の株式市場・為替市場を大きく動かすきっかけになるからです。
1. ジャクソンホールってどんなイベント?
「ジャクソンホール」は、アメリカ・ワイオミング州のリゾート地の名前です。毎年8月に、ここでカンザスシティ連邦準備銀行(Kansas City Fed)主催の経済政策シンポジウムが開かれます。
- 開催地:ワイオミング州ジャクソンホール
- 主催:カンザスシティ連邦準備銀行
- 参加者:世界各国の中央銀行総裁、経済学者、金融関係者
会議そのものは「非公開」で進められ、発表されるのはごく一部。しかし、特にFRB議長のスピーチは世界中が注目し、金融政策の方向性を探る手がかりになります。
世界中の中央銀行トップや少し難しい言葉を使う専門家たちが集まる「お金の未来をシェアする会議」ですね。
2. 投資家たちが注目する理由は?
一番の注目ポイントが、FRB(アメリカの中央銀行)議長のスピーチです。
たとえば、
- リーマンショック後の金融緩和の方向性
- インフレ対策としての利上げ方針
といった重要なメッセージが、過去にここで発信されてきたのです。
そのため投資家は「今年は何を示唆するのか?」と息をのんで見守り、発言内容によっては株価が急騰したり、為替が乱高下したりします。
3. 今年(2025年)の開催日とスケジュールは?
- 開催日:
今年(2025年)のジャクソンホール・シンポジウムは 日本時間8月21日(木)〜23日(土) にかけて行われます。 - FRB議長パウエル氏のスピーチ:
注目のスピーチは、日本時間に直すと8月22日(金)の23時頃です。(アメリカ東部時間がサマータイム中なので、日本は+13時間の差になります)。
4.今年の注目ポイント
今年(2025年)のジャクソンホールでも、注目はやはりFRBのパウエル議長の講演です。
- 9月に利下げはあるのか?
- インフレとの戦いはどう総括するのか?
- 今後の政策フレームを見直すのか?
こうしたメッセージが出れば、金融市場は一気に反応するでしょう。
5. まとめ
ジャクソンホール会議は、一見すると静かな山間リゾートでの学術会議。
しかしその実態は、世界経済の行方を左右する「政策の舞台裏」ともいえます。
- 基本情報がオープンではなく、注目される大きなヒントが限られている
- FRBの次の一手(利上げ・利下げ・政策の見直しなど)を読み取ろうとする動きがある
だからこそ毎年、開催時期になると株式市場や為替市場は揺れ動きます。
投資をしていない方にとっても、「なぜ最近ニュースで騒いでいるのか」を理解するきっかけになるでしょう。



歴史は繰り返す。
過去のジャクソンホールが示してきたように、金融市場は政策の一言で大きく動きます。今年の講演も要チェックですね。
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