2025年9月7日、日本時間の夕方、石破首相が辞任を表明しました。
市場は即座に反応し、ドル円は前週金曜日の引け水準147.34円から“窓開け”で取引がスタート。7時の時点で148.57円まで急伸しました。
その後は若干調整しましたが、政局リスクを背景に円売り優勢の展開となっています。
首相辞任は国内外の投資家にとって「政策の不透明感」として受け止められやすく、円の安全資産としての魅力が低下することが考えられます。

やっと退陣しますね、、、国内事情をあまり知らない海外勢はどのような反応だったのでしょうか?
今後の流れを整理しながら相場のシナリオを立てていきましょう!
昨夜から今朝のドル円の動き
- 金曜NY引け:147.34円
- 月曜朝スタート:147.90円付近(窓開け)
- 東京時間7:00:148.57円まで急伸
- その後:調整で148.20円台に戻すも、高値圏を維持
「政治空白=円売り」の典型的な値動きが確認されました。とくに海外勢のアルゴ取引が、初動の円売りをさらに加速させたと見られます。
海外メディアの反応
アメリカ
米メディアは「日本政治の不安定化=円売り」という構図を強調。FRBの利下げ観測と重なり、ドル円は独特の二重要因で上昇していると分析しました。
参考:Reuters(円急落)
ヨーロッパ
欧州メディアは「政策空白」に焦点。新首相選出までの間、財政・金利政策が不透明になり、国債や円に揺れが出る可能性を指摘しました。
参考:Financial Times(首相辞任速報)
アジア
アジア市場は「米利下げ観測で株は底堅い一方、円は政局不透明で売られやすい」という反応。後任候補の政策スタンス次第で、相場全体が変わり得ると報じています。
参考:Economic Times(アジア市況)
今後の考えられるシナリオ
- 与党総裁選の実施 → 新総裁選出
与党内で候補者が立ち、党員・議員投票を経て新総裁が決まる。決選投票では議員票が重視され、政策色が明確化する。 - 国会での首相指名 → 新内閣発足
新総裁が選ばれた後、国会で首相指名。正式に新内閣が発足するまでの“空白期間”が相場変動を招きやすい。 - 衆院解散・総選挙の可能性
新首相が「民意の信任」を問う目的で解散に踏み切る可能性も。選挙モードに入れば、財政政策への期待と不透明感が交錯し、ボラティリティが一段と上がる。
マーケットへの影響
後任の財政方針・日銀への姿勢・補正予算の規模が注目材料。ここで円安150円方向を試すか、反落に転じるかの分岐点となります。
筆者まとめ
正直なところ、今回の辞任は「やっと退陣したか」という印象が強いです。参院選で大敗した後、わずか1ヶ月半の間に海外への巨額の支出やビザ緩和などが相次ぎました。その上で退陣という流れは、どうしても「国民の民意を無視した政策の連続だったのではないか」と感じざるを得ません。
次の首相が誰になるかによっても為替への影響は変わりますが、日本が本当に利上げできるのかは依然として不透明です。たとえアメリカが利下げに動いたとしても、円が素直に買われるとは限らず、日本の通貨としての信認が下がっている現実を受け止めざるを得ない状況です。
テクニカル分析だけを見れば「ドル売り」や「円買い」のサインが出ていても、いまの相場はトランプ政権以降の政治・政策の影響が強く、数字より後から説明がつくような動きが増えています。そのため、初心者の方は特に注意が必要です。
ロットを貼りすぎたり、証拠金に余裕がないのにMAXでエントリーしてしまうと、一瞬で資金を失うリスクがあります。相場が大きく揺れている時こそ、小さなロットで慎重に、余力を残して取引することが大切です。
参考リンク
- 朝日新聞・Bloomberg:斎藤財務副大臣が「総裁選前倒し」を訴え
- Reuters:石破首相退陣報道でドル/円147円台に急上昇
- 楽天証券:「150円に達する可能性」もと報道
- Reutersコラム:候補者別の為替イメージまとめ


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