FXでよく聞く「窓開け・窓埋め」とは?過去の事例と確率を解説

高市早苗氏の総裁就任でドル円が急上昇。窓開けとサンデードルの関係、ATH(オールタイムハイ)について解説。

先週末は「小泉進次郎氏が次期総裁に就任する」との報道が相次ぎ、円高予想が広がっていました。
しかし結果は高市早苗氏が勝利し、政策期待から円安と株高が同時進行


週明けの相場は日経平均もドル円も窓開け上昇でスタートしました。
今回は、この「窓開け」とは何か、そしてFXで頻出するこの用語を過去の事例とともに解説していきます。


目次

🪟 窓開けとは

週明けのチャートを見ると、金曜日の終値と月曜日の始値の間に**空間(ギャップ)**ができることがあります。

この現象を「窓(まど)」と呼びます。

  • 上方向に開く場合を「窓開け上昇(ギャップアップ)
  • 下方向に開く場合を「窓開け下落(ギャップダウン)

多くのトレーダーはこの“窓”を相場心理のズレとして見ています。

その後、価格がその空間を埋める(=戻る)動きをすることがあります。
これを「窓埋め」と呼びます。


🔁 窓埋めとは

「窓埋め」は、価格が週明けのギャップを戻して金曜日の終値付近まで回復する現象です。
トレーダーの間では「多くの窓は時間をかけて埋まる」という経験則があります。
ただし、必ず埋まるわけではないのがポイントです。


📊 窓を埋める確率と傾向

海外のFX統計によると、短期(1〜2日以内)で窓が埋まる確率は約70〜80%前後とされています。
特に、経済指標や地政学ニュースが絡まない「通常の週末ギャップ」は埋まりやすい傾向にあります。
一方、強いトレンドや大きなイベント発生時の窓は長期間埋まらず、トレンド転換の合図になることもあります。


⚠️ 窓が埋まらなかった主な事例

🦠 コロナショック(2020年3月)

ドル円は2020年3月9日に約1円の窓開け下落でスタート。
恐怖指数(VIX)の急上昇により円買いが加速し、1か月以上窓が埋まらず
→ 世界同時株安で「リスク回避トレンド」が継続した典型的な例。

💴 アベノミクス相場(2012年12月)

自民党政権誕生期待でドル円が上方向に窓開け、そのまま窓を埋めずに上昇トレンド入り
→ 強いファンダメンタルズによる「離陸型ギャップ(ブレイクアウェーギャップ)」の典型。

🗳 トランプ大統領選(2016年11月)

当初は円高方向の窓開け下落、その後すぐに急反発して窓を埋めないまま118円台へ上昇
→ 政策期待がテクニカルを上回った事例。


☀️ サンデードルについて

🕐 サンデードルとは?

  • 海外(特に海外FX業者)では、日曜の夜に為替が動き始めるところがあります。
  • このときに取引ができる一部の業者(OANDA、XM、IGなど)では、
     日曜夜の先行レートを「サンデードル(Sunday USD)」として表示しています。
  • 要するに、「正式オープン(月曜朝)より前に動く予兆的なチャート」。

📊 サンデードルでわかること

  • 週末のニュース・選挙・要人発言・地政学リスクなどが、
     どちらの方向に織り込まれそうかを先読みできる。
  • 投資家はこのチャートを見て、
     「週明けに窓が開きそうだな」と事前に予測しているわけです。
トレーダーruka

つまり「サンデードルの」という表現は、
 サンデードルで見られた価格差が、週明けチャートで窓として現れるという意味です。

💹 サンデードルを見られる場所・仕組み

🌍 海外FX業者(主な3社)

サンデードル(Sunday USD)は、海外FX業者が一部の市場を早めに開けて提供している「週末先行レート」です。
日本時間でいうと 日曜の朝~昼頃(夏時間:6〜7時台、冬時間:7〜8時台) に配信されることが多いです。

🔸 代表的に見られる業者

  • OANDA(オアンダ)
    → 「OANDAラボ」または「fxTrade」アプリで、サンデーオープンレートを確認可能。
  • IG証券(IG Markets)
    → 「Weekend Trading(週末取引)」というサービスで、日曜限定のドル円・株価先行レートを配信。
  • XM(XM Trading)
    → MetaTrader(MT4/MT5)上で、日曜夜に短時間だけ動くチャートを表示。
トレーダーruka

ちなみに国内業者では確認できません。
日本の金融取引ルールでは日曜の取引・レート提供が禁止されているからです。


🚀 補足:相場でよく聞くオールタイムハイ(ATH)とは??

ATH(All Time High)」とは、チャート上で過去に一度も到達したことのない最高値を意味します。


この状態になると、上値に抵抗線が存在せず、価格が“真空状態”に入るため、どこまで上がるか誰にも分からないという特殊な局面になります。


過去のデータやテクニカル分析が通用しにくく、例えば現在のゴールドのようにインフレや地政学リスクが重なると、買いが買いを呼ぶ形で値が跳ね上がることもあります。


✍️ 筆者のまとめ

ギャンブルのように上げ下げを追っても、資産はなかなか増えません。


相場というのは今回のような大きいニュースや世界的なイベントによって動きやトレンドが出ます。
だからこそ、自分がどう動くかを先回りして考えることが大切です。

特に今日のように、円高予想でショートポジションを持っていた人が、円安方向に3円以上も動くと、一気に損切りが連鎖します。

その損切り注文(=買い注文)が積み重なって、さらに上昇を加速させる。
これが“窓開け上昇”や“ATH更新”を支えるエネルギーにもなります。

Xなどでよく見る用語も疑問は見逃さずひとつひとつの言葉の意味を理解することがまず投資を始める上で大切になってきます。
これからも、こうしたリアルな相場の動きや考え方を発信していきます。



高市早苗氏の総裁就任でドル円が急上昇。窓開けとサンデードルの関係、ATH(オールタイムハイ)について解説。

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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
これからの時代、情報や選択肢があふれる中で、資産形成の第一歩を踏み出すためのヒントを届けたいと考えています。
多くの方が安心して未来を描けるよう、金融リテラシー向上の一助となるブログを目指しています。

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