🇫🇷 今フランスで何が起きている?マクロン政権の混乱と「ルペン大統領」への道

フランス政治の混乱とヨーロッパ経済の行方を解説するアイキャッチ画像

ここ数年、世界各地で大きな変化が起きています。
コロナ明け以降、世界各国ではデモや暴動、政治的分断が目立つようになりました。

私自身、為替や株式市場を日々見ている中で政治や社会の動きがマーケットに与える影響の大きさを強く実感しています。


そこで今回は、現在フランスで起きている政局混乱を中心にそこから日本がどのような影響を受ける可能性があるのかを考察していきます。


目次

フランスで今、何が起きているのか

  • 昨年以降、フランスではわずか1年半の間に4回も首相が交代
  • ルコルニュ首相は10月6日に就任したものの、わずか1か月で辞任を表明。
  • 下院(国民議会)で不信任決議を回避できないと判断し、「首相を務める条件が整わない」として辞任しました。

背景には、議会の分裂とマクロン大統領への支持離れがあります。
マクロン政権は、右派・左派・中道が入り混じる議会の中で妥協点を見出せず、完全に「ねじれ状態」となっています。

トレーダーruka

フランスには「大統領」と「首相(総理)」の両方がいます。
これは日本やアメリカとは違う、フランス特有の「半大統領制(セミ・プレジデンシャル制)」という政治制度になります。


国民の不満と“ルペン旋風”

フランスの政局混乱の中で、最も勢いを増しているのが、極右政党「国民連合(RN)」のマリーヌ・ルペン氏です。
ルペン氏はマクロン政権を「茶番劇」と批判し、議会の解散を要求

最新の世論調査では

  • 国民連合:34%(トップ)
  • 左派連合「新人民戦線」:24%
  • マクロン中道連合:14%
  • 右派共和党:12%

と、ルペン氏の支持率が圧倒的です。
このまま解散総選挙となれば、「ルペン大統領」が誕生する可能性が現実味を帯びています。


フランス経済の危機的状況

フランスの政府債務は GDP比116%超 に達しており、EUの中でもギリシャ(142%)、イタリア(137%)に次ぐ高水準。

さらに

  • 実質GDP成長率:わずか0.6%
  • 国債利回り:1年前の3.6% → 現在4.4%に上昇

と、債務依存型経済の限界が近づいている と指摘されています。
マクロン政権は438億ユーロの歳出削減を進めようとしましたが、議会が分裂し改革は進まないまま。

トレーダーruka

ドイツは2024年に日本を抜いて世界最大の対外純資産国となりましたが、内需と製造業は停滞しています。
現状のヨーロッパは経済破綻の可能性がある国が多いかもしれません。


フランスの政治体制と「ねじれ」構造

フランスは「半大統領制(セミ・プレジデンシャル制)」を採用しています。

  • 大統領 … 国家元首。外交・防衛・首相任命を担当。
  • 首相 … 行政・経済運営を担当。議会の信任が必要。

このため、大統領と議会の与党が異なると、政権運営が機能しなくなることがあります。
現在のマクロン政権はまさにこの「ねじれ」の状態で、第二次大戦後の「第四共和政」時代のような混乱 に逆戻りしているとも言われています。


ヨーロッパ・日本への影響

フランスの政治不安定は、ユーロ圏の経済不安に直結します。
ユーロ安・国債利回り上昇・金融不安が連鎖すれば、
ドイツ・イタリアをはじめとするEU主要国にも波及するリスクがあります。

日本にとっても

  • 為替市場の変動(ユーロ安=円高要因)
  • 輸出企業の採算悪化
  • 欧州関連株の下落

マーケットへの間接的な影響が出る可能性があります。


筆者のまとめ

今、世界全体で地政学リスクが急速に高まっているように感じます。
金(ゴールド)の価格が急騰しているのも、まさにこの不安定な世界情勢の表れでしょう。


日本やアメリカといった身近な国のニュースだけでなく、フランスやドイツなどヨーロッパの動きも、これからの投資や資産形成を考える上で欠かせない要素だと改めて感じました。

フランスでは、わずか2年で5人の首相が交代するという異例の政治的混乱が起きています。
これは一国の問題にとどまらず、世界的な**「分断」と「二極化」**の象徴でもあります。


近年よく聞かれる“極右”“極左”という言葉が示すように、
人々の意見や価値観が極端に分かれ、社会全体のバランスが崩れつつあります。

現在フランスのインフレ率は約1%と落ち着いているものの、経済成長率は0.8%前後と停滞しています。
さらに移民問題によって労働力が増えるどころか、駅や街頭ではドラッグ問題や失業者の増加など、社会インフラの混乱が深刻化しています。

こうした現象はフランスに限らず、世界中の都市で起こっていることです。


治安の悪化、経済の不安定、そして通貨や金融システムの揺らぎ。
まるで「次の大きな転換期」の前触れのようにも感じられます。


🔗 参考リンク



フランス政治の混乱とヨーロッパ経済の行方を解説するアイキャッチ画像

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
これからの時代、情報や選択肢があふれる中で、資産形成の第一歩を踏み出すためのヒントを届けたいと考えています。
多くの方が安心して未来を描けるよう、金融リテラシー向上の一助となるブログを目指しています。

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次