⚡ 電気は有限 ― 大量消費時代に突入したエネルギーの真実

電気はもはや文明の基盤。AI、量子コンピューター、そして人類の進化が進む今、エネルギーの主役は“見えない電力”へ。限界が近づく資源の中で、次に注目すべき「電気×テクノロジー投資」の行方を探ります。

私たちは今、「電気があって当たり前」の時代を生きています。
スイッチを押せば明かりがつく。スマホは充電できる。AIも動く。
けれど、電気は空気のように無限ではありません。

電気とは、地球が作り出した“有限の産物”。
今、人類はそのエネルギーを最も早いスピードで消費している時代にいます。


目次

🌍 第1章:電気が「足りなくなる」時代へ

世界の電気消費量は、わずか10年で約30%増加
2023年の世界電力需要は 29,471TWh(テラワット時) に達しました。

過去50年を振り返ると

  • 世界人口:2倍
  • 電気消費:約3倍

という異常なスピードで増えています。

電気の消費を牽引しているのは、AI・データセンター・電気自動車・スマホ・キャッシュレス社会。
つまり、**「便利さの代償として電力を使っている」**のが現代です。

そしてその電気を作るために、今も化石燃料が使われている
燃料が有限である以上、電気もまた有限なのです。


⚙️ 第2章:電気はどのように作られているのか

電気は、ただ生まれてくるものではありません。
必ず“エネルギーを変換”して作られています。

発電源世界シェア(2024)特徴
石炭約35%安定供給だがCO₂排出が最大
天然ガス約23%柔軟な出力・火力発電の主力
再エネ(水力・地熱など)約33%環境負荷が少ないが不安定
原子力約9%安定・低炭素・コスト課題あり

(出典:IEA「Global Energy Review 2025」)

つまり、「電気」はエネルギーの最終形態ではなく、別の資源を使って“作られている”二次エネルギー

トレーダーruka

スイッチを押せば電気がつくというのは当たり前ではなく
「有限」であるということを改めて考えなければなりません。


🤖 第3章:AIが“電気を食べる”時代

AIの進化は、電力消費を加速させています。

  • 世界のデータセンター電力消費量:約415TWh(世界全体の1.5%)
  • 2030年には**945TWh(約3%)**に倍増見通し

AIの学習・推論には大量の電力を必要とし、ChatGPTのような大規模モデルを訓練するには、数千世帯分の年間電力が必要だと言われています。

スマートフォン、クラウド、暗号資産、量子コンピューター、あらゆる技術革新が“電気依存型社会”を強めています。

技術が進むほど、電気の価値は上がる。
それは「情報時代の石油」とも呼ばれるゆえんです。


🌏 第4章:電気を生産している国 ― 誰が“供給側”なのか

順位国名発電量(TWh)世界シェア
1位🇨🇳 中国約9,700約33%
2位🇺🇸 アメリカ約4,600約16%
3位🇮🇳 インド約1,900約6%
4位🇯🇵 日本約940約3%

(出典:Ember「Global Electricity Trends 2024」)

世界の電気の半分以上がアジアで作られ、アジアが世界のエネルギーの中心になりつつあります。

一方で、電力インフラの老朽化や供給コストの上昇が問題となり、“安い電気”はすでに過去の話になりつつあります。


💡 第5章:電気を生み出す“次の選択肢”

太陽光・風力発電の利権や環境問題が重なる今、供給が足りなくなる未来、新たなエネルギーが求められています。

🔸 地熱発電

地球内部の熱を利用。
昼夜・天候に左右されない「安定電源」。
日本はポテンシャル世界3位を誇るが、
温泉法や地域制限で未開発地が多いのが課題。

🔸 潮力・波力発電

潮の満ち引きや波のエネルギーを利用。
装置の耐久性が課題だが、海洋国家・日本と相性が良い。

🔸 バイオマス・セルロース発電

廃棄物や木質資源を燃料化。
CO₂排出を相殺できる「カーボンニュートラル型」発電。
農業・林業と連携すれば地方の雇用創出にも。

🔸 小型モジュール原子炉(SMR)

次世代原子力。安全性・コスト・運用性を改善。
事故時のリスクを最小化し、分散型発電として注目。

🔸 水素発電・燃料電池

水素を燃料にして電気を作る。
燃焼後は水しか出ない“究極のクリーン電源”。
三菱重工・トヨタなどが国内外で実証中。

電気新エネルギー特徴まとめ

新技術特徴
地熱発電地球内部の熱を利用。天候に左右されず安定供給。
潮力・波力海洋エネルギー。装置開発が進めば海洋国日本と相性◎。
水素発電水を分解して作る。燃焼後は水に戻る究極のクリーン燃料。
小型モジュール原子炉(SMR)次世代原子力。安全性が高く、分散発電が可能。
バイオエネルギー廃棄物や植物から電力化。地域循環モデルとして注目。

これらはすべて、「掘るエネルギーから創るエネルギーへ」という時代の流れです。
電気を“どう生み出すか”が、今後の人類のテーマになっていきます。


🪙 筆者のまとめ

今、改めて私は「電気」というエネルギーに人と時代が集まっていると感じています。
AI、量子コンピューター、そして文化の変化。
どんな技術革新にも共通しているのは、電気という目に見えない力が根底にあるということです。

Wi-Fiや通信が絶えず空間を流れ、人々の思考や情報が電気信号として世界を行き交う。
これは、人類史上かつてない“電力依存の時代”です。
そして、その裏では膨大なエネルギーが日々使われています。

人口が増え、情報が増え、技術が進化するほど、電気の需要はさらに膨らみます。
しかし、電気もまた有限
原発が止まり、火力に頼る日本にとって、これからどのようにエネルギーを確保していくかが大きな課題だと思います。

私は、これから電力関連の株を長期的視点で見直す時期だと感じています。
安く放置されている“電気株”の中に、次の時代を担う企業が眠っているかもしれません。

同時に、私は一投資家として、
「このエネルギーは本当に人間の進化に必要なのか」
「その裏で犠牲になっている自然や生命はないか」
ということを考えながら、選択をしたいと思っています。

クリーンエネルギーとは、人間にとってエコなだけでは良いわけではない時代だと思います。地球・人間・未来のバランスが取れているエネルギーが今後には不可欠だと思います。


参考リンク



電気はもはや文明の基盤。AI、量子コンピューター、そして人類の進化が進む今、エネルギーの主役は“見えない電力”へ。限界が近づく資源の中で、次に注目すべき「電気×テクノロジー投資」の行方を探ります。

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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
これからの時代、情報や選択肢があふれる中で、資産形成の第一歩を踏み出すためのヒントを届けたいと考えています。
多くの方が安心して未来を描けるよう、金融リテラシー向上の一助となるブログを目指しています。

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