先週は雇用統計の大幅修正から週明け大暴落を予想する方も多かったと思います。
結果は70pips幅をレンジして大きく下落せずに止まっています。私はあと1つの材料があればリセッションという景気後退に進むと考えています。あと1つの材料になりそうな指標にCPIが挙げられると思います。
本日はCPIの動向と今月の指標スケジュールなど注目されていることをまとめてみました。

ただ上がるとか下がるとかその場の状況で判断せず、根拠を持ってポジションを持とう!


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📅 2025年8月後半の指標スケジュール(日本時間)
明日以降の米国主要経済スケジュールになります。
日付(JST) | 指標 | 発表時刻 |
---|---|---|
8月12日(火)21:30 | 消費者物価指数(CPI/Core CPI)、実質賃金 | 21:30 |
8月13日(水)23:00 | 雇用・離職率サーベイ(JOLTS) | 23:00 |
8月14日(木)21:30 | 生産者物価指数(PPI) | 21:30 |
8月15日(金)21:30 | 輸出入物価指数 | 21:30 |
8月19日(火)23:00 | 州別失業率・雇用統計 | 23:00 |
8月21日(木)23:00 | 夏季若年労働力統計 | 23:00 |
8月26日(火)23:00 | 労働市場関連データ | 23:00 |
8月27日(水)23:00 | 地方別雇用・失業率 | 23:00 |
8月28日(木)23:00 | 雇用見通し・職業展望 | 23:00 |
早速、明後日の8月12日(火)21:30のCPIがとても注目されています!投資家の目線が変わる可能性があるので慎重にトレードしましょう!
🎯 今回の最大の注目指標「CPI(消費者物価指数)」
CPIとは?
CPI(Consumer Price Index)は、消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定する指標です。
- 総合CPI:食品・エネルギーを含む全体の物価動向
- コアCPI:食品・エネルギーを除いた基調的なインフレ動向
米国ではFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策判断において、CPIは最も重視されるデータの一つです。



CPIと相場の関係を感覚的に説明すると…
CPIは「私たちがスーパーやネットで買う物やサービスの値段が、先月や去年と比べてどれくらい変わったか」を数字にしたものです。
例えば…
物価が上がっている(CPIが高い)
→ 生活費がかさむ → みんなの財布のひもが固くなる → 消費が減る
→ FRB(アメリカの中央銀行)は「インフレが進んでるから金利を下げるわけにはいかない」と判断しやすくなる
→ 金利が高いまま、もしくはさらに上がる → ドルが強くなりやすい、株価は下がりやすい
物価が落ち着いている(CPIが低い)
→ 生活費の負担が軽くなる → 消費が活発になりやすい
→ FRBは「そろそろ金利を下げてもいいかも」と思いやすくなる
→ 金利が下がる期待 → ドルが弱くなりやすい、株価は上がりやすい
もっと生活に置き換えると…
牛乳や卵、ガソリンの値段が去年より高くなっている → インフレ進行中
家賃や光熱費も上がっている → 家計負担増 → 消費控え
逆に、食料品やガソリンが安くなっている → 家計に余裕 → 消費増加の可能性
相場はこの「生活感覚の延長」に強く反応します。
経済指標というより、「街中の物価の変化を数字で見せられた瞬間」に、世界中の投資家が一斉に売買を始めるイメージです。


なぜ今回のCPIが重要か?
- サクフレーション(Stagflation)の兆し
- インフレが高止まりしつつ、景気が減速する「景気停滞+物価高」の状態。
- 雇用統計やISMなど一部の経済指標は減速傾向を示しており、物価上昇が続けばスタグフレーション懸念が現実味を帯びます。
- 景気後退(リセッション)予測の分岐点
- CPIが予想以上に高ければ、FRBが利下げを遅らせる可能性が高まり、景気にブレーキ。
- 逆に低ければ、利下げ期待が再燃し株式市場には追い風。
- 投資家心理の急変を引き起こす可能性
- 発表直後は株・債券・為替市場すべてで大きな値動きが出やすく、ドル円も敏感に反応。
個人投資家にとってCPI(消費者物価指数)は、単なる経済データではなく「相場の方向性を占うカギ」です。
理由はシンプルで、CPIはインフレの勢いを最も直接的に示す数字であり、米国の金融政策—つまり金利の行方—を左右するからです。
金利は株式や為替、債券、不動産などほぼすべての資産価格に影響します。
たとえば、CPIが予想より高ければ「インフレがまだ強い」と判断され、FRBが利下げを先送り、もしくは追加利上げを検討する可能性が高まります。
その瞬間、株価は下落しやすく、ドルは買われやすくなります。逆にCPIが予想以下であれば、利下げ期待が高まり株価は上昇、ドルは売られる展開になりやすいです。
多くの個人投資家は、この「CPI発表直後の値動き」に注目し、発表前からポジションを調整したり、発表後の急変動を狙って短期売買を行います。
中長期の投資家にとっても、CPIは景気の方向感や政策の転換点を見極めるうえで欠かせない情報源です。



CPIは「経済の健康診断書」であり、「FRBの次の一手」を予測するためのヒント。
その結果が、個人投資家の資産運用戦略の修正や、リスクの取り方に直結しています。
過去の結果と今回の予想
2025年(発表日) | CPI(前年比) |
---|---|
2月(3月12日発表) | 2.8 % ニューヨーク・ポスト |
3月(4月10日発表) | 2.4 % Business InsiderInvesting.com |
4月(5月13日発表) | 2.3 % Investing.com |
5月(6月11日発表) | 2.4 % ウォール・ストリート・ジャーナルInvesting.com |
6月(7月15日発表) | 2.7 % bls.govreuters.comInvesting.com |
7月(8月12日発表予定) | 約2.8 %(予想) barrons.comInvesting.com |
- 8月12日発表の市場予想
- 総合CPI(前年比):+2.8%
- コアCPI(前年比):+3.0%
- 前月比では、原油価格の反発や住宅関連コストが押し上げ要因になる可能性あり。
- 注目すべき内訳
- 住宅費(Shelter):CPI全体の3割以上を占める
- サービス価格:労働市場の賃金動向が影響
- エネルギー価格:直近の原油反発がインフレ押し上げ要因に
- **年初は2.8%**とやや高めでスタートしましたが、春以降は一時的に2.3〜2.4%へと低下。
- 6月に2.7%へ再上昇。これは年前半の動きの中で注目すべき反転ポイントです。
- 7月は2.8%前後と予想されており、このまま再び上昇基調が続くかが注目されます。
💡 投資家視点でのシナリオ
CPI結果 | 市場反応シナリオ(例) |
---|---|
予想以上の上昇(インフレ圧力強い) | FRBの利下げ観測後退 → 米金利上昇 → ドル高・株安 |
予想通り | 大きな方向感なし、様子見ムード |
予想以下(インフレ鈍化) | 利下げ期待強まる → 米金利低下 → ドル安・株高 |
CPIは、発表の瞬間にマーケット全体の空気をガラッと変えてしまう力を持っています。
その理由は、数字が市場予想とズレた瞬間、今まで描いていたシナリオが一気に書き換わるからです。
- 予想より高い場合(インフレ圧力が強い)
「利下げはまだ無理だ…むしろ利上げ再開のリスクもあるかもしれない」
→ 安全資産(米ドル・国債)に資金を移す動きが加速 → 株は売られる傾向
- 予想より低い場合(インフレ鈍化)
「これなら利下げが早まるかも」
→ 株やリスク資産に資金が流入 → ドルは売られる傾向



インフレがどうなるかを投資家は注目しています
📝 まとめ
- 8月後半はCPI・PPI・住宅関連など複数の重要指標が並びますが、投資家が最も注目するのは8月12日夜のCPI。
- サクフレーション懸念と景気後退予測が交差するタイミングで、CPIの結果はFRBの政策・株式市場・為替市場すべてに直結します。
- 発表直後は値動きが荒くなる可能性が高く、ポジション管理やリスクヘッジが重要です。
私は先週のレンジを見てから投資家は方向を決めかねていると感じました。アメリカの利下げ期待から株は買われていますが、いつ大暴落が来てもおかしくない楽観相場です。
相場の方向性が決まりトレンドが出てから相場に参入しても遅くはないと思いますし、資金を守ることが大切です。今日の記事を読んでいただき、ポイントを押さえ来週のCPI注目していきましょう。






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