PMI速報(2025年9月)|アメリカ・日本・欧州・中国の景況感と投資家が注目すべきポイント

最新PMI速報まとめ  景気先行指標と世界の行方
目次

PMIとは?

  • 企業の購買担当者へのアンケートをもとに算出される景気動向指数
  • 「景気の先行指標」と呼ばれ、特に製造業・サービス業の現場感覚を早く知ることができるのが特徴です。
  • 民間調査会社(S&Pグローバルなど)が毎月発表しており、各国の中央銀行や投資家も注目しています。

PMIは景気の先行指標なのか?

結論としては、「はい、特に製造業PMIは、景気動向を先取りする先行指標として広く使われている」と見るのが一般的です。

✅ PMIが先行指標とされる理由

  • 購買担当者は、発注・仕入れ・在庫管理など、生産を支える判断を行う立場。将来の需要を見込んで材料や部品を調達するため、彼らの判断はその後の生産・売上・在庫変動の先行きにつながる。
  • PMIは発表が早い。GDPや輸出統計、鉱工業生産など他のマクロ指標より速報性が高い。
  • 特に「製造業PMI」が重視されることが多い。製造業は国際的な需給変動の影響を受けやすく、輸出入・原材料価格など外部環境変化を早く織り込む傾向。

ただし、PMI=すべて正確に未来を予測するものではないので、他の指標も注視する必要があります。


PMIの仕組み

購買担当者に以下のようなアンケートをします。

  • 新規受注は増えましたか?減りましたか?
  • 生産量は?雇用は?在庫は?仕入れ価格は?

→ 回答を「増えた」「変わらない」「減った」で集計し、数値化(拡散指数)します。


🔹 数値の意味

  • 50以上:景気が「拡大」している
  • 50未満:景気が「縮小」している
  • 数字が大きいほど拡大ペースが速く、小さいほど縮小ペースが速い

🔹 種類

  • 製造業PMI:工場・輸出・新規受注など、モノの動きが中心
  • サービス業PMI:小売・観光・金融など、サービス分野の景況感
  • 総合PMI:製造業とサービス業を合わせた全体の景気感

🌍 直近の各国・地域のPMI状況

地域/国最近の PMI(速報値など)動向の特徴注目点・リスク要因
米国(U.S.)・製造業 PMI:52.0(9月速報) Investing.com
・複合PMI(製造+サービス):53.6(9月速報) Reuters+1
拡大を維持。ただ、前月比で成長ペースはやや鈍化の様子 S&P Global+1・サービス業・製造業ともに拡大圏にあるが、価格・コスト上昇リスクあり S&P Global+1
・関税政策、金融政策(利下げ観測など)が逆風・追い風になり得る
ユーロ圏/欧州複合PMI(速報):51.2(9月、16か月ぶり高水準) Reuters+2PMI+2
製造業 PMI:49.5(9月速報、わずかに収縮圏へ) TradingView+1
全体としては依然プラス。サービス業が牽引力。製造業は足踏み感。 Reuters+2TradingView+2・新規受注の停滞が指摘されており、成長持続性には疑問符あり TradingView
・国別でバラつき大(ドイツは比較的堅調、フランスが軟調) Reuters+1
・ECBの金融政策が今後の追い風or逆風になりうる
中国製造業 PMI:49.4(8月、公式調査) Reuters+2economy.com+2製造業は5か月連続で縮小圏。非製造(サービスなど)は拡大傾向あり Reuters・輸出・外需環境、米中関係、国内需要低迷が重し Reuters+1
・政策刺激の度合い(財政出動・金融緩和)が鍵になる
・不動産市場の弱さ・信用環境悪化リスクも含む
日本製造業 PMI:48.4(9月速報) Reuters+1
サービス業 PMI:53.0(9月速報) Reuters
総合(複合)PMI:51.1 Reuters
製造業は縮小傾向、サービス業が支え。総合では拡大だが勢い鈍化。・製造業の落ち込みがどこまで続くかが焦点
・国内消費やサービス業の持ちこたえ具合、賃金・雇用動向が重要
・為替やグローバル需要、日銀の金融政策も影響力大

筆者のまとめ

今回の各国PMIを見て感じたのは、全体的に景況感が低下しているという点です。また、どの国も共通して「コスト上昇」が課題となっています。

コロナ以降、一度は紙幣供給が拡大した世界経済ですが、全体のバランスを整えるためにも、一度クラッシュや世界恐慌規模の調整が起きても不思議ではないと、今回のPMIデータを見て改めてそう感じました。

PMIは「先行指標」と呼ばれる通り、景気や相場の変動を前触れとして示すものです。

為替市場では一時的に上下に振れても結局元の水準に戻ることがよくありますが、だからといって軽視はできません。

投資家にとっては、こうした些細な変化や傾向を見逃さず、今後のシナリオを考えるうえでしっかりと観察しておく必要があると改めて感じました。



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この記事を書いた人

現在、保護猫2匹と都内で暮らしています。
18歳で美容業界に就職して社会に出た後、5年ほど日本を離れ海外で生活。
会社員を辞め日本を離れ、より「お金と自由」の関係に強い関心と責任を持つようになりました。
2020年のコロナショックをきっかけに、株・為替・仮想通貨、そして地政学や経済の学びを本格的にスタート。
そんな私が、このブログでは今までの経験を活かし投資や経済の知識を、日々の生活や将来設計に役立てられるよう発信しています。
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