アメリカの雇用統計が悪化し、失業率も上昇。
さらにインフレ指標(CPI・PPI)はまだ高止まりしており、市場では「FRBがいつ利下げに踏み切るのか」が最大の焦点になっています。
このタイミングで開かれるFOMCは、ドル円・株式市場・ゴールドまで一気に動かす可能性がある“超ビッグイベント”。
初めて迎えるトレーダーは、必ず事前に内容と時間を確認しておきたい会合です。
FOMCとは?
FOMC(連邦公開市場委員会)は、FRB(アメリカの中央銀行)が開く金融政策会議です。
ここで決まるのは、
- 政策金利(上げる/下げる/据え置く)
- 経済見通し(景気やインフレの見方)
- 将来の金融政策方針(ドットチャートなど)
という、世界の資金の流れを左右する重要な情報です。

FOMC(連邦公開市場委員会)は、FRBの中で金融政策(金利)を決める会議のこと。
つまり、FRB=中央銀行、FOMC=その会議、というイメージを持つと分かりやすいです。
明日のFOMCで予想されていること
市場の予想
CME FedWatchでは9月利下げの確率が90%を超えており、0.25%の利下げをほぼ織り込んでいる状況。
FRBの本音(慎重姿勢)
FRBは「データ次第」というスタンスを強調しており、特に雇用の弱まりとインフレ鈍化の両方が確認できなければ利下げを急がない可能性もある。
長期金利の上昇やインフレ期待が再び高まるようなら、利下げ開始を後ろ倒しする選択肢も排除していない。
市場は年内の利下げをほぼ100%織り込んでいるため、発言が予想よりタカ派ならドル高、ハト派ならドル安に振れやすいです。
市場が注目しているポイント
- 失業率や雇用データ:雇用がどれだけ弱まっているか
- CPI・PPI:インフレ鈍化が続いているか
- ドットチャート:FOMCメンバーが予想する年末金利水準
- バランスシート縮小:金融引き締めペースに変化があるか



最近の指標をおさらいしておこう!!
失業率・雇用データ
- 2025年8月の米失業率は 4.3%。先月の4.2%からわずかに上昇。Investing.com
- 長期失業者(27週間以上失業中の人)が約 1.9百万(190万人) に達しており、失業率全体が「見かけ上落ち着いている」状況でも、裾野では雇用回復に遅れやすさが見える。Bureau of Labor Statistics+1
CPI・PPI(インフレ指標)
- PPI(生産者物価指数、最終需要ベース)は、2025年8月で 前年比+2.6%。予想 +3.3%に対して低め。Investing.com
- コアPPI(食品・エネルギーを除く最終需要)は年率で約 +2.8%。Bureau of Labor Statistics
- CPI(消費者物価指数)では、食品・エネルギーを除いた「コアCPI」部分が月次で **+0.3%**で、前年同月比で 約+3.1%。Bureau of Labor Statistics
リスク・懸念点
- 予想以上にタカ派(強気の引き締め) → 株急落・ドル急騰の可能性
- ハト派すぎる(過度な利下げ期待) → 一時的に株は上がるが、後でインフレ懸念が再燃
- 声明文と会見のニュアンスのズレ → 初動と数時間後で逆の値動きが出ることも



大きいイベントではギャンブルトレードは禁物です!!
リスクを考えながらどう動くのか予想してシナリオを持って相場に挑みましょう。
筆者の考え
私は、今回のFOMCは「利下げサイクルの入り口かどうか」を確認する重要なイベントだと思います。
私は次の点に注意してトレードします。
- 発表直後の乱高下には飛びつかない
- 小さめのポジションで様子を見る
- 損切りラインを事前に決める
相場は一晩で終わるわけではありません。方向感が出るまで待つ勇気も大事です。






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